【書評】ヤコブ・ビリング『児童性愛者』
- 作者: ヤコブビリング,Jacob Billing,中田和子
- 出版社/メーカー: 解放出版社
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
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いろいろ考えさせてくれるルポ。自由意思って何? 子供って何? 心の傷って何? 病気って、恋愛って、悪って何? どういう奴がどんな制裁に値するの? 一体ペドはこれからどんなふうに生きていくの? ……被害者らのモレストされた嫌な思い出をほじくり出したり、途上国の現場に突撃していったり、ペドと直に触れ合ったりしてるうちに、何かが葛藤するのに気づく著者(ふとおもったけど、彼この文章をいつ書いたんだろう)。吐き気のするほどの嫌悪感と、しかし感じる遣る瀬無い思いに、インドのスイートルームの中からふと外に目をやる。空はからっと晴れていて、海は遠くまで広がってて、街はやっぱり賑やかで……。ねえペド諸賢、あなたたちをを縛りつけてるものっていったいなんなんだろう?